ながいまちなみ物語 16 市役所前通り
まちなみ、それはここ長井の歴史を表すもの。その時その時の時間が封じ込められている。
市役所前の通りの舗装工事写真。昭和34年の秋。工事完成は11月となっている。左側には、真新しい市役所庁舎が写っているが、完成は昭和33年11月3日なので、ピカピカだ。市役所の奥には長井小学校、手前に松の木が見えるが、当時の町会議員が植えたもので「議員松」と呼んでいる。現在は16本だが、古株は5株ある。その奥には、ちょっと見えにくいが、「慈愛の像」がある。昭和32年5月3日の建立で、PTAが新学制施行10周年を記念して長沼孝三氏に製作を依頼したもの。
目を右側に転ずると、西方石炭店、そして、写ってはいないが長井保健所、続いて市役所分庁舎が少し見える。保健所は昭和15年7月6日に完成しその後昭和26年に増築している。分庁舎は、現在の第二庁舎のところ。市報では、この建物は「昭和22年ごろの自治体警察庁舎」となっている。
同じ舗装道路工事写真で、長井駅の方向。右側に市役所の駐輪場と駅前の街並みが連担している。
同じ長井駅の方向写真。左側に山交バス駐車場、その奥に「組合のくすり」の看板。協同薬品だ。これは昭和21年に全国製薬株式会社東北工場として操業開始し、翌昭和22年には協同薬品工業株式会社と変名、昭和28年工場の増設、昭和35年には現在の郡是通りに移転した。
右側の建物は、佐々木釣具店、その西隣は職業安定所の建物がある。この建物は昭和37年まで使用され、以後市役所の分庁舎として利用された。
(資料:文教の杜、長井市史)